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建築は、お施主様や施工者さんとの長いお付き合いの中で作り上げるものですから、特に人間関係の大切さは常々感じています。打合せを重ねて行くうちに、当初の設計から、原型を留めない様な形に発展する事もしばしばありますが、ある意味、設計者ひとりの考えでは到底辿り着く事の出来ない領域に建築が昇華しているのだと思います。ものを形づくりながらの様々なご意見の統合こそが設計者のアイデンティティを発揮させてくれる要素だと思いますので、とても大切なことですね。そういった意味では、お施主様の求めている感覚には、常に敏感にアンテナを張り巡らせて、感じとる様に努めています。それと同時に、より合理的な解決方法があるかどうかの客観的な視点は必ず頭の片隅に持ち合わせている様にと心がけております。計画を進めていく上では、様々な状況下で柔軟に対応しながら進めておりますが、それと同時に、最初に敷地を訪れた時に雑念無くニュートラルに感じとったその土地の第一印象は大切にしています。周囲の環境はもちろんですが、そこに流れる空気感の様な少し掴みどころのないものが、設計を進める上で最後まで残る様な気がします。少し大げさな言い方かもしれませんが、その土地がこうあるべきだという理想型を最初に感じているのかもしれません。お施主様のご希望、五感で受けとめる感性、技術的な裏付け、そこにデザインセンスを組み込みながらより良い空間を生み出す事を常に心がけておりますので、諸条件を絶妙なバランス感覚で統合できた時の達成感は、この職業ならではの役得だと思っております。
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