ここからメニューです
ここから本文です

今、私たちが暮らしている住宅や賃貸アパートの住空間という存在は、私たちに何らかの影響を与えてくれているのでしょうか?
「特にないかも・・・」と考えた方は子供の頃に過ごした家を思い出しながら間取り図を書いてみてください。きっとちょっと『歪』な平面図を書く事ができると思います。思い出の多い部屋は広くなっていたり、あまり出入りしなかった部屋は小さくなっていたりしている事もあると思いますが、部屋とのつながり(配置)は忘れないでいた事と思います。また、新しい住宅空間を把握しようとすると、自然に「子供の頃に住んでいた家」を基準(標準)として比較してしまってはいませんか?
このように私たちの空間体験の基準となるものが幼い頃に過ごした家である事が多く、知らず知らずのうちにその空間体験に縛られながら生きていく事になっています。つまり、自分を取り巻く住空間は毎日ジャブを打つようにゆっくりと自己の無意識に何らかの働きかけをしており、それが子供の頃であれば自己の形成に強く影響を与えているかもしれないと考えています。
私は見た目のかっこよさだけを設計するのではなく、住空間が住む人にどんな影響を与えてしまい、与えられるのかを考えて設計したいと思っています。例えば子供部屋とリビングの空間のあり方や二つの関係のあり方も正解はありません。国・地域・宗教・時代・気候によっても違う事でしょう。最終的には子供と親との関係のあり方をどうすべきなのかという個別解をクライアントと設計者が一緒に悩み、考え、それを抽象化して空間という記述方法で表現する事そのものが設計という行為だと思っています。子供部屋なんてそもそも必要なのか?必要ならばどういった空間だろうか?当たり前であった今までの基準をもう一度一緒に考えさせてもらいながら、子供が毎日過ごすであろう「家」をデザインさせてもらう事ができたらとてもうれしいと思っています。
| 埼玉県朝霞市 U邸 |
ここからメニューです。