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父が工務店の現場監督をしていたため、幼い頃から図面や製図板、のこぎり、カンナ、墨つぼ等が身近にありました。道具にはあまり触らせてもらえなかったのですが、父の描いた図面がとてもかっこよく、何度も見せてもらっていました。その頃は建築家になりたいというイメージはなかったのですが、大学受験で進路を決める時に、やはり建築が面白いかなと思い建築学科を受験。しかし、学生時代は趣味に夢中になってしまい、建築はそこそこという感じでした。就職する時、趣味を仕事にすることはできないと思い建設会社に入社。現場監督を経験した後、設計事務所に入り、設計の仕事をする中で形に残ることの楽しさを感じました。それから建築の世界にのめり込み、建築の奥深さやディテールの考え方、オーナー様に対する責任を学びました。建築は純粋芸術ではなく、オーナー様がいて初めて成り立つものです。しかし形になって現れる以上、やはり芸術的な要素や街並に対する責任もあります。
街並を構成するもののひとつとして、住宅が上げられます。住宅というのは家族がそこに住むわけですから、生活のベースとなる場所であり、空気の様なごく当たり前の存在となる場所でなければなりません。デザインだけでなく、光や風を取り入れたり、窓から見える緑だったり、小さな自然と結びつくことで、ほっと落ち着ける住まいが出来上がると思います。私はよく“楽(らく)”という言葉を使います。帰って来てほっとする、落ち着ける空間=楽な空間。奇抜なデザインではなく、メリハリをつけることで“楽な空間”が生まれるのです。
情報化社会と呼ばれる今、私は多くの情報が溢れる中で“本物”の家づくりをしたいと思っています。建築の形態は敷地条件やオーナー様の要望から導かれるコンセプトで決められてくるものです。当然、予算もありますから、全ての要望を取り入れることが難しい事もありますが、まずはオーナー様との対話によって感覚を共有すること。その中で、何かひとつでも出来ることが生まれてくるかもしれませんし、新たな方法が見つかるかもしれません。オーナー様の満足は、私の満足であり、建築家として認められたということでもありますから、その喜びは大きいものです。
目指すは「この指とまれ」−いつか私のスタンスを理解頂いた、多くのオーナー様が集まって来て下さる、そんな建築家になることが目標です。
| 名古屋市西区 N邸 | 愛知県瀬戸市 M邸 |
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