デザイン住宅 実例 [817]｜アーキッシュギャラリー

駅近の利便性の良いエリアにありながら閑静な住宅街に位置する敷地での住宅計画です。
オーナー様は明るく開放的な空間でありながら、プライバシーの確保を最重視するプランニングを望まれましたが、敷地は北側接道のため採光条件の良い各方面は隣家と接する敷地条件となっていました。これらを解決するため、綿密な敷地環境の調査とCGによる隣地からの視線検証等を重ね、大小3つの中庭を住戸内に内包するプランニングとしました。

各居室や水廻りが全て庭に面する事で通風や天空光による採光を確保し、閉じた外観からは想像もつかない明るく開放的な内部空間となっています。LDKはあえて一室の大空間とはせず、生活に必要な面積を確保した上で、庭を各所にちりばめながら雁行配置することで、様々な視線の向けを生み、実際の面積よりも広く奥行きを感じられる計画としています。

各仕上材は空より落ちる光や植物の緑をより演出して見せるよう壁材をグレーの左官材で内外統一し、グレージュのオーク床材・建具や真鍮の水栓器具等、使い込む程に趣を増す素材をふんだんに使用し、穏やかで静寂な空間を引き立たせています。
庭を挟んで向かい合う各室の絶妙な距離感がゆるやかな繋がりを生み、それぞれがプライベートな時間を過ごしながらも庭を通じて一体感を感じる豊かな邸宅となりました。